既存のデータ・ストアを、外部形式にエクスポートせずにアップグレードするには、インプレース・アップグレードを実行します。インプレース・アップグレードを実行するには、すべてのアプリケーションをデータ・ストアから切断し、データ・ストアを共有メモリーからアンロードする必要があります。
TimesTenデータ・ストアは、アプリケーションまたはTimesTenエージェント(キャッシュ・エージェントやレプリケーション・エージェントなど)が接続している間は共有メモリーにロードされたままです。また、ttAdminユーティリティを使用してデータ・ストアのRAMポリシーを変更した場合は、アプリケーションまたはエージェントが接続していなくても、データ・ストアは共有メモリーに保持されます。( 『Oracle TimesTen In-Memory Database APIリファレンス・ガイド』のttAdminに関する項を参照してください。)データ・ストアをアンロードするには、次の手順を実行します。
original
は、以前のリリースからのデータ・ストアです。データ・ストアupgrade
は、新しいリリースのデータ・ストアです。レプリケーションを開始している場合、データ・ストアのレプリケーションを中断し、次のコマンドを使用して、メモリーからアンロードするデータ・ストアのレプリケーションを停止します。ttRepAdmin -receiver -name upgrade -state pause original
ttRepAdmin -receiver -name original -state pause upgrade
ttAdmin -repStop upgrade
ttAdmin -cacheStop upgrade
manual
に設定されている場合は、次のコマンドを使用してデータ・ストアをアンロードします。ttAdmin -ramUnload upgrade
RAMポリシーがalways
またはinUse
に設定されている場合は、manual
に変更します。RAMポリシーがinUse
であり、猶予期間が設定されている場合は、猶予期間に0(ゼロ)を設定するか、または猶予期間に設定した時間が経過するまで待機します。
データ・ストアに同時接続されるすべてのアプリケーションは、同じメジャー・リリースのTimesTen ODBCドライバと直接リンクする必要があります。パッチ・リリースが異なるTimesTenデータ・ストアは、構造的には同等または同じです。たとえば、リリース7.0.10.0.0から7.0.20.0.0へのアップグレードでは、既存のデータ・ストアを移行する必要はありません。ただし、新しいメジャー・リリースまたはマイナー・リリースのインストール時には、アプリケーションを切断し、TimesTenデーモンを停止する必要があります。これらの手順を明示的に実行していない場合は、以前のリリースのTimesTenデーモン・プロセスが停止され、事実上すべてのアプリケーションがデータ・ストアから切断されます。アップグレードの準備として、TimesTenをアップグレードする前に、すべてのデータ・ストアがメモリーからアンロードされていることを確認します。
データ・ストアをメモリーからアンロードする手順については、「データ・ストアのアンロード」を参照してください。